ヒトリゴト

2025-06-06 18:21:00

海の男。

うちの家は、海の目の前。

漁師町で育って、子どもの頃から海が遊び場でした。釣りも大好きで、毎日のように海で遊んでました。

 

そんな自分が、3年前にまさかの展開。

引退するっていう漁師さんから、「船、譲ってやろうか?」って声をかけてもらって。

40過ぎてからだったけど、「新しいこと、始めてみるのもアリかもな」って思って、思い切って一歩踏み出しました。

 

とは言っても、育った町のこととはいえ、漁のことも船のこともまったくわからない状態。

船のロープの結び方さえ知らなかったんですよ。

 

でも、やらなきゃ始まらない。

毎朝5時過ぎには漁港に行って、漁師さんたちに教えてもらう日々が始まりました。

そんな生活が、1年ちょっと続きました。

 

もともと、やり出すとハマっちゃうタイプでして

気がつけば、毎朝が楽しみになってました。

 

一人の漁師さんが、黙っていろいろ気にかけてくれるようになって。

言葉はちょっと荒っぽくて、ぶっきらぼうな人だったけど、優しい人でした。

 

その人が亡くなって、もうすぐ2年。

心の底から「ありがとう!」って言いたい6月が私は毎年来ます。

 

感謝の言葉は、これでもか!っていうくらい聞いてもらえる時にたくさん伝えた方がいいね。

 

今年も、海の男に花を手向けてきました。

 

ありがとう。